カスタマーレプリゼンタティブチームの高見 翔です。
今回はアサヒビール様の活用事例をご紹介いたします。消費財メーカー様など、直接の販売チャネルを持たず、間接指標を追ってしまいがち・追わざるを得ない企業様には特にご参考になるかと思います。
ご活用領域
LINEを主なカスタマーとの接点基盤に据えた上で、顧客理解に基づくコミュニケーションの高度化、機械学習による予測モデルを利用しプロモーション効果の向上を実現されています。今でこそ当たり前のように重要視されているLINEですが、アサヒビール様では数年前からLINEをメインに毎年施策をグレードアップされ続けております。
キャンペーン応募方法を”ハガキ”から”LINE”へ
具体的には、商品についている応募シールをハガキに貼付し、郵送でキャンペーン応募を受け付けていたものをLINE上での応募へ変更しました。そうすることで、応募に向けた途中経過のデータ収集・分析が可能になりました。また、ユーザーのポイント状況に応じたLINEプッシュ通知などを実施することで、途中離脱の抑止や、Up-Sell効果の創出につながっています。
LINE公式アカウントでのメッセージ配信(Treasure Data CDPで作成したセグメント連携)については、Salesforce Marketing CloudやDialogOne/DAC社、LOOPASS/ミロゴス社等のLINE配信に対応したソリューションと連携いただくことで可能です。
機械学習による予測モデルを利用
また、過去のキャンペーン応募状況やユーザーに登録いただいた属性・趣味趣向データをもとに次回キャンペーンと相性の良いユーザーを予測することで、一斉通知していた場合と比べ、反応率向上・配信コストを削減。ユーザー側から見ても、“自分にとって欲しい情報のみが来る”快適なコミュニケーションの実現に近づけることにもつながりました。
この他のTreasure Dataでできる機械学習
- Predictive Scoring機能
– ロジスティック回帰分析を用いたモデルのみとはなりますが、GUIベースで機械学習を利用できるので非エンジニアの方でも運用可能です。 - Hivemallを利用
– 弊社エンジニアの油井がオープンソースで開発しました。SQLベースで開発できますが、難易度はやや高く、機械学習に精通したエンジニアがいらっしゃる場合の方法になるかと思います。 - Customscriptで外部の機械学習システムを利用
– Pythonを使える方がいらっしゃる場合であればこちらがおすすめです。WorkFlowからCustomscript機能で外部の機械学習システムを呼び出すことが可能です。
※ご契約内容によって利用可否及び利用時間等に条件がある場合ございます。詳しくは担当カスタマーサクセスまでご相談ください。
アサヒビール様では顧客スコアリングによって施策への反応率や配信コストの最適化を実現されていますが、その他の活用方法として、あるユーザー群の類似拡張や過去解約者の特徴を元に解約予測(解約防止フォロー施策)等、使い様はビジネスモデルによって様々ございます。昨今のCookie規制に伴って自社データの収集と活用に以前よりも目を向けている企業様が増えていると感じておりますので、活用方法一つとして機械学習による予測スコアリングも検討してみてはいかがでしょうか。
データを起点に更なる価値創造に向けて
アサヒビール様では今期より“アサヒビールデータパートナープログラム”を開始しました。
概要
本プログラムは、当社が保有しているお酒に関するデータの一部を認定されたパートナー様に共有させていただき、ともに新たな価値の創出を目指す取り組みです。データ以外にも、当社が保有するメディア・技術をはじめとする様々なアセットを共有させていただき、一社では実現できないスケールでの新たな価値創出を目指します。
また、認定パートナー様には、データから得られた仮説を基にした実際のマーケティングプランをご提案いただく場を個別で設けさせていただきます。なお、将来的には、当社だけでなく、アサヒグループを横断したデータ利活用も視野に入れて、取り組みを推進していきたいと考えております。
引用:アサヒビール様HPより
※現在は今期の募集は既に終了しております。
今回はアサヒビール様の活用事例をご紹介させていただきましたが、他の企業様とも“LINEをどう使うか”お話させていただく機会が増えております。活用についてお悩みでしたら担当カスタマーサクセスまでご相談ください。