前回は、「Treasure Data CDP活用のはじめの一歩」にてTreasure Data CDPをご利用いただくにあたって、必要な手順を簡単にまとめてご説明いたしました。2回目に当たる今回は、必要な手順の内の一つ「具体的にやりたいことを決める」ということに焦点を当ててご説明いたします。
なお、このコンテンツの想定読者は、下記の方々です。
- Treasure Data CDPの使って成果を出せと言われたが、実際にどのような成果を出すのが良いか明確になっていない。
- Treasure Data CDPを使いこなすにあたって、何が成功パターンなのか知りたい。
具体的にやりたいこととは何なのか、まずはそこを一つづつ明確にしていきましょう。前回の「トレジャーデータはじめの一歩」では具体的にやりたいことを決める方法で下記のようにご説明しました。
Step 1:具体的にやりたいことを決める
実は重要なのは、一番はじめの「具体的にやりたいことを決める」です。例えば「店舗データとWebデータを活用して売上をあげよう」というのは、具体的な内容とは言い難いです。具体的にとは下記のような内容まで落とし込む必要があります。
- 売上を上げるために1顧客あたりの月間の売上金額を5,000円まであげよう
- そのために、前月売上が1顧客あたり3,000円以上5,000円未満であった顧客に対して、LINEで5,000円購入すると10%オフになるクーポンを送付しよう
なぜなら「店舗データとWebデータを活用して売上をあげよう」では、次の工程である「やりたいことに必要なデータを用意する」で必要なデータが明確にならないためです。一方、前述のように具体的になっていれば、必要なデータが明確になるため次の段階に進むことができます。
上記のように、売上などの明確な数値が企業内で決まっていて、その数値に直接影響を与える業務に従事している場合は、何をすればいいのかで迷うことはないと思います。しかしながら、皆様の中には、「社内のデータを使って売上向上につながる施策を実施してほしい。」などの抽象的な依頼について回答を出す必要がある方もいらっしゃるかもしれません。そのような際に、効果的なことは依頼内容を因数分解することです。
因数分解と聞いて、まず思い出されるのは、中学校の際に数学で行ったX2 – Y2 =(X-Y)(X+Y) というものではないでしょうか。同じように、「社内のデータを使って売上向上につながる施策を実施してほしい。」という依頼についても因数分解が可能です。
上記は、売上を上げることを目的にした場合の因数分解の図です。売上を上げるというKGIに対して、それを因数分解したKPIとそれを担当する一般的な関連部署、そしてCDPで実施できる内容と施策事例を表記してあります。まずはこちらをご覧になって皆様がどの部門に属するのか、そしてその場合どのような観点でCDPを使うことが出来るのか、その施策事例はなにかをご確認いただければ幸いです。
施策事例については、ブログでご説明できない部分が非常にたくさんございますので、まずは課題の因数分解をしていただき、その結果を弊社カスタマーサクセスチームのメンバーにご連絡ください。より具体的な成功事例を詳細にご説明させていただきます。一方で何も事例を記載しないと読者の皆様の期待を裏切る形になりますので、既に他のメンバーが作成している下記ブログから事例をいくつか記載いたしました。ご参照いただければ幸いです。
■営業部向け施策
顧客ダッシュボードを作ろう
■マーケティング部向け施策
機械学習を利用したプロモーション効果の向上
■広告部向け施策
Treasure Data CDPを使った広告配信レポート管理システムの構築 – 事前設計 –
Treasure Data CDPを使った広告配信レポート管理システムの構築 – 運用実践 –
最後まで読んでいただきありがとうございます。また次の記事でお会いできると幸いです。
トレジャーデータはじめの一歩の他記事
Treasure Data CDP活用のはじめの一歩
Treasure Data CDP活用のはじめの一歩 – 詳細編(2) –
Treasure Data CDP活用のはじめの一歩 – 詳細編(3) –
Treasure Data CDP活用のはじめの一歩 – 詳細編(4) –