カスタマーコンサルティングチームの丸山和馬です。
本記事では、WEB CRMのメール施策の成果を最大化するために、割引クーポンメールの配信タイミング検討の視点から、データ活用の重要性についてご紹介します。
割引クーポンに関する課題
割引クーポンをつけたキャンペーンメールは、CV率や開封率を最も高められる施策の1つであるため、各企業様におかれましても、積極的に活用されているかと思います。しかし、割引を多用することで、“商品価値の低下(割引されない時は買わない)”などの状況が生まれやすく、短期間な売上は高まるものの、長期的な売上を損失してしまうリスクがあります。そのため、効果が見込めるタイミングに絞って割引キャンペーンを行うことが理想です。
キャンペーン実施タイミングの考え方
キャンペーン効果が見込めるタイミングについて、顧客の消費傾向や状況を捉えることが重要だと、CRM開発に携わってきた私の経験として考えています。自身の生活で考えても、使用している物の“ストックが無くなる直前”が購入を検討する最も強いタイミングだと感じています。
消費傾向を捉えるには、顧客の解像度を高める必要があり、デモグラフィックデータだけでなく、行動データやサイコグラフィックデータなどを取得・統合することが重要です。顧客解像度が高まった際に捉えられる消費傾向と施策タイミングのイメージとして、以下で2つご紹介します。
消費傾向と施策タイミングのイメージ
1.洗濯洗剤の検討イメージ
最近では残量が少なくなると自動で注文を行うようなサービスも増えつつありますが、同様の考え方を用いて注文されやすいタイミングを捉えることができます。例えば、消費傾向を推測できる要素(家族構成や使用する洗濯機による使用量の差や、また表示量よりも節約して使いやすいなど)をもとに、購入日起点で消費見込みのタイミングを推測し、その前にキャンペーンメールを送ることが検討できます。
2.サプリメントの検討イメージ
最近では健康行動を可視化する様々なツールがありますが、そこで取得したデータなどを掛け合わせることで、使い切る直前のタイミングを捉えることが可能です。例えば、事前に飲用人数を把握しつつ(1人で飲むのか、パートナーと飲むのかなど)、飲用状況を取得できれば、おおよその残数と消費完了までの期間を推測することができます。
まとめ
かなり簡略化した例ではありましたが、顧客ごとの消費傾向を把握することで、割引クーポンメール施策を効果的に、かつ頻度を絞って実施することができ、不要な割引による商品価値の低下を防ぎながら売上を高められるイメージを持っていただけたのではないでしょうか。ぜひCDPを活用して顧客データを取得・統合し、CRMのメール施策の構築にもご活用いただけますと幸いです。
顧客解像度の向上にお悩みの際は、トレジャーデータへご相談くださいませ。以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました。