カスタマーコンサルティングチームの木下 和也です。
本日のトピックは、「アトリビューション分析による間接効果の可視化」です。チャネル効果を図る際、チャネル毎のCV数は把握されているかと存じます。一方、それらの間接効果が不鮮明な場合があります。これだと、直接CVに寄与しない=チャネル効果がない、という早期結論に至る可能性があります。つまりは、間接効果を考慮しない判断となります。
もちろん、ラストクリック(直接CVに寄与したか否か)でチャネル効果を判断いただくことは重要です。ただし、直接CVに寄与しない=チャネル効果がない、ではなく間接効果の有無も把握し、対象やコンテンツ、配信量の見直しに繋げていただければと考えております。そこで、アトリビューション分析による間接効果の可視化について、活用場面と実践方法を簡単にご紹介させていただきます。
アトリビューション分析による間接効果の可視化
活用場面
アトリビューション分析は、CV経路の接点(チャネル毎)に、貢献度を割り振ることで、各々の貢献度を可視化します。活用場面として、認知目的のチャネル(例.キュレーション、ディスプレイ)などで直接CVに寄与しにくいが、間接効果が期待できる際、CV貢献度の確認に利用することができます。認知目的のチャネルであっても、クリック率だけで効果を判断するのではなく、間接効果まで可視化することで、接点としての重要性を見極めるヒントにできます。
次に、チャネル毎の間接効果を可視化する方法をお話します。
実践方法
CV経路の接点(チャネル毎)の動向をTreasure Data CDPに蓄積し、一元化することで、アトリビューション分析を行なうことができます。間接効果の可視化においては、線形モデルを利用し、CV経路の接点(チャネル毎)で均等に貢献度を割り振り、CVに寄与したと推定されるチャネルの判断が可能です。アトリビューション分析では線形モデル以外にも複数のモデルが存在し、目的や用途に応じて判断が必要です。状況次第でラストクリックモデル(CV直前の接点のみ貢献度を割り振り)が適する場合もあります。
まとめ
- 直接CVに寄与しにくい接点(チャネル)が存在する際、
- アトリビューション分析による間接効果の可視化を行う。※目的や用途に応じ、モデル(貢献度の割り振り)を判断
- 間接効果が見込める場合、現状維持や露出増を検討する。
上記のように、直接CVに至らない場合も、接点(チャネル)において、間接効果を含む場合がありますので、アトリビューション分析で線形モデルなど用い、間接効果をご確認いただいた上で、接点(チャネル)の維持・見直しをご検討いただければと思います。