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トレジャーデータで実践:RFM分析(前編)
EC や POS、Web サービス、Game など、購買行動を伴う一連の行動ログは活用意義のある大変貴重なものとして古くから分析が行われて来ました。
Recency、Frequency、Monetary は各々を組み合わせて見ることで、有意義なユーザーのグルーピングが可能になります。前回では個々に見ていったこのRFMを、一つのクエリで集計してしまいましょう。
RFM集計クエリ
RFMマトリクスはRFMのいずれか2つをピックアップし、クロステーブルで見るのが一般的です。
RMマトリクス
F可変RMマトリクス
先ほどまではFの値を考慮せずにマトリクスを作成しました。ここからはFの値を一つに固定してバーテーブルを見ていきます。
- F = 1(年間購入頻度が1回)
↑ はRM(F=1)マトリクス。年間で1回しか購入してくれないこのユーザーセグメントでは、直近の購入(Recency)も半年以上も前の人が多い傾向があります。購入額(Monetary)の方は高安まちまちです。
- F = 10(年間購入頻度が10回 ≃ 月に1回の購入頻度)
↑ バーテーブルによるRM(F=10)マトリクス。F=1に比べて、直近の購入日(Recency )が3ヶ月以内の人が増えました。また、購入額(Monetary)も高い値の方に集中してきています。
- F = 100(年間購入頻度が100回)
↑ バーテーブルによるRM(F=100)マトリクス。年間100回も購入してくれるユーザーは直近(Recency)でのアクティビティもあって、購入額(Monetary)も飛び抜けて高くなっていることがわかります。
RFマトリクス
M可変RFマトリクス
- M = 1k(年間購入総額が1,000円以内)
↑ 購入額が極めて小さいユーザーは頻度も少なく,直近購入日もだいぶ前になります。
- M = 5k(年間購入総額が5,000円)
↑ 購入額が少し高めになると,頻度が高いユーザーがちらほら見られるようになります。
- M = 10k(年間購入総額が10,000円)
↑ 購入額が1,000円/月であるユーザーでは,直近購入日が近いユーザーも増えてきました。M = 5k の時に比べてRecency が1年のユーザーが半分になりました。
- M = 100k(年間購入総額が100,000円)
↑ 10,000円/月のユーザーは明確に他の時よりも頻度および直近購入日に違いがあることが見受けられます。
FMマトリクス
最後は Frequency と Monetary のマトリクスです。ここでも Recency のいくつかの固定値でマトリクスがどう変わって行っているかを見て,色々と考えてみてください。
R可変FMマトリクス
- R = 1日(直近1日以内での購入)
- R = 1週間(直近1週間以内での購入)
- R = 1ヶ月(直近1ヶ月以内での購入)
- R = 半年(直近半年以内での購入)