カスタマーオンボーディングチームの塚原 一喜です。
今回は、SQLを使わずにセグメントの抽出・連携が可能になるAudience Studioの使い方を、Treasure Data CDP初心者の皆様にもわかりやすくまとめていきます。
はじめに:Audience Studioについて理解する
Audience Studioとは
事前に IDマスタ、Attributeデータ、Behaviorデータを準備し、MasterSegmentを作成すると、TreasureDataCDPのインターフェイス内で直感的にセグメントを作成することができる機能です。(モデルによっては、Attributeデータ、Behaviorデータどちらかだけで作成される場合もあります。)
※Audience Studioが構成されるバックエンドデータ
Master Table[ IDマスタ] → AttributeとBehaviorを結合するためのIDマスタ。複数カラム指定可能なので、Mappingされたデータだけ作ることができれば結合処理可能
Attribute[属性データ] → 会員登録データ/ユーザースコアなど
Behavior[行動ログデータ] → Webサイトアクセスログ/商品の購買ログなど
「コンテンツ解析エンジン」とは
Audience Studioを作成すると、Behaviorデータ内に(td_host,td_path,td_title,td_discription)の4カラムが存在する場合、コンテンツ解析エンジンのエンリッチメント処理が実行されます。
この処理が実行されると、
td_interest_words
td_affinity_categories
というカラムがAttributeデータとして追加されます。
td_interest_words
IDマスタテーブルで指定している粒度(cookie単位、会員ID単位など)で、各IDが閲覧したコンテンツにおけるタイトルとディスクリプション内のキーワードをスコアリングし、興味関心ワードとしてID単位で付与。
スコアが高い20個までを保有する。
td_affinity_categories
td_interest_wordsで付与されたキーワードから、興味関心カテゴリを付与。IAB Categoriesに準拠。
https://developers.mopub.com/publishers/ui/iab-category-blocking/
Audience Studioをメインで使用するユーザーイメージ
マーケティング担当者・営業担当者など、SQLを使うことができないご担当者様むけに開発されている機能です。
しかし、フォルダ機能や、セグメントの掛け合わせなど、セグメントを作成して他ツールに連携する一連の流れを構築することができますので、Audience Studioを連携Hubにするスキームでフロー構築されている企業様も多く存在します。
エンジニア担当者様むけに解説すると、WITH区で作成するような中間テーブルの保存ができますので、マーケターとのコミュニケーションの中で、「このセグメントを使った上でさらに条件指定を好きにしてください。」というようなコミュニケーションの円滑化をを図っていただくことも可能です。
SQLとの比較
TreasureDataCDPの各種機能で使用されるデータは、Datanase内に存在するデータに対して処理を走らせますので、Audience Studioの機能で作ったセグメント条件は、全てSQLでも抽出可能です。実際はAudience Studioの生成でアグリゲートされた、「cdp_audience_hogehoge(数字)」内のデータに対してSQLが実行されますので、アグリゲート処理部分に対してSQLを実行したい場合は、一度Audience Studioを生成する必要があります。
使い方:Audience Studioをさわってみよう
セグメント抽出画面へのアクセス方法
各画面説明
セグメントを作ってみよう
どの条件でセグメントを作り始めるか決める
条件設定項目概要
Tips:Attribute(アトリビュート)
Tips:Behavior(ビヘイビア)
Tips:既存セグメントの条件指定
Tips:条件選択早見表
ここまでくれば、簡単なセグメントの条件指定はできると思います。スライドでは、サンプルのセグメント条件指定イメージや、外部ツールに接続する場合の設定方法なども記載しておりますのでご覧ください。
説明してきた使い方は、あくまで基礎的な使用方法です。実際は「CDPを活用していかに成果を上げるか」、が重要になります。成果の部分については、使うシチュエーションや業界などによっても、どのようなセグメントが効果が高いのかといった差異がありますので、カスタマーサクセス担当者もサポートさせていただいた上で、皆さまならではのセグメントを作成していってください。