本日はTreasure Data CDP導入初期のお客様に向けた、Treasure Data CDPと広告配信ソリューション(Google/Facebook/各種DSPサービス等のデジタル広告配信サービス)との連携の概要及び検討を行うべきポイントをご紹介いたします。まず、 広告配信ソリューションとの連携について説明をする前提として、Treasure Data CDP内におけるデータフローイメージを使ってご説明いたします。
色々な機会で見ているデータフロー図かと思いますが、分散している外部のデータソースからTreasure Data CDPにデータを収集、蓄積し、その後、Treasure Data CDP内にてユーザー単位にデータを統合し、各種施策(広告配信/MA/コンテンツ出し分け)実施のためにユーザーセグメントを作成、各種施策ツールにデータ連携を実施する流れとなります。
Treasure Data CDPから広告配信ソリューションへの連携概要
Treasure Data CDPに蓄積したデータを広告配信ソリューション側に連携する対応内容と連携イメージ図は下記の通りです。
流れとしては、図の通りですが、
- 利用を行う広告配信サービスを確認し、利用に関する契約等の手続き等をお客様側にて実施。
- Treasure Data CDPと広告配信サービスとのデータ連携に関する連携設定を実施。
- 広告配信対象となるデータをセグメントし、広告配信ソリューション側にデータ連携を実施。
※連携設定については、広告配信サービス毎に「Connecotor/TD間のData Exchange機能利用/ファイルサーバ経由」と異なるので、サービス毎に連携方法を確認し、設定する必要有り。
※連携を行うデータ項目(cookie ID/Mobile広告ID/Emailアドレス/その他必要情報)については、連携を行う広告配信ソリューション毎や広告メニュー毎に異なります。
ポイントとしては、広告配信ソリューション毎に「連携方法」「連携を行うデータ項目」が異なるという点です。特に、データ項目については、広告配信実施からスケジュールを逆算して、Treasure Data CDPへのデータ蓄積を行う必要があります。では、次に具体的にどのような広告配信ソリューションとTreasure Data CDPはデータ連携が可能かについて、現状をご紹介します。
Treasure Data CDPから広告配信ソリューションへの連携状況
2021年5月時点にてTreasure Data CDPと連携実績がある広告配信ソリューションのサービスと連携を行う時のデータ項目(連携key:Cookie IDの種類/Mobile広告等の情報)の整理情報です。
データ項目(連携KEY)のパターンとしては、大きく下記の通りです。
- Web面への広告配信:Cookie ID
- Treasure Data CDPのJSタグにて発行している3rd Party Cookieである「td_global_id」をそのまま連携が可能なパターン
- 広告配信サービス側のCookie IDとCookie Syncを行う必要があるパターン
- アプリ面への広告配信:Mobile広告ID(IDFA/AAID)
- その他:Emailアドレス / Phone Number / サービスID(例:Twitter ID等)
※Cookie IDについては、下記2つのパターンがあります。
※上記keyを利用し広告配信サービス側の広告メニューによりweb面/アプリ面及びその他チャネルへの広告配信を実施。
広告配信メニューに応じて、上記データ項目を広告配信サービス側にデータ連携を行い、広告配信サービス側の広告配信対象リスト(広告配信除外リスト)にセットされ、広告配信サービス側の管理画面より広告配信キャンペーンを実施して頂きます。
以上、広告配信ソリューションへのデータ連携概要と連携KEYについてご説明いたしましたが、広告配信においては皆様ご存知のように現状、下記課題があります。
- 3rd party Cookie規制により、web面での広告配信時のkeyとして利用していた3rd party cookie Iが利用出来なくなる。
- AppleのiOS14から開始されたIDFAのオプトイン必須化による利用可能IDFA数の減少
また、上記には影響を受けず連携KEYとして注目されている「EMAILアドレス」についてですが、こちらは、単独データとして個人情報に該当しますので、Treasure Data CDP内及び広告配信サービスへの連携におけるデータ管理及び運用オペレーション上のセキュリティ担保及びケアが必要となります。
こちらについては、法規制や業界内でのルール及び各サービス会社というレベルにて様々な検討が行われおり、日々変化しています。トレジャーデータとしても、外部環境の把握及びTreasure Data CDPサービスとしての対応を検討している状況ではありますので、弊社からのアナウンスのご確認いただきたい場合や、具体的なお困り事、不明点があればトレジャーデータ担当者にお気軽にご連絡ください。