本日はTreasure Data CDP導入直後のお客様に向けた、Treasure Data CDPが提供するCDPへのデータ取得パターン概要と主要なデータソースであるwebサイトの閲覧やイベントログを収集するトラッキングツール:JavaScrip SDKについて概要と実装における検討ポイントをご紹介します。
まず、 Treasure Data CDPにデータを収集・取得するパターンは、
- Treasure Data CDPへ外部からデータを書き込むパターン
- Treasure Data CDPが外部からデータを取得し、書き込むパターン
データの流れに応じた上記2パターンに大別され、さらに利用する技術等によりそれぞれ3パターンあります。
上記の中より、導入直後にご検討、ご対応頂く事が多い「1.各種SDKを利用したデータ連携」のなかのJavaScript SDKを利用したwebサイト閲覧/イベントログの収集についてご説明します。
TD JavaScript SDKの概要
webサイト解析ツールである「Google Analytics」や「Adobe Analytics」と同様にWebサイトにタグを実装する事で、Webサイト上での閲覧履歴や各種イベントを生ログベースにて取得出来ます。
TD JavaScript SDK実装における検討ポイント
検討ポイントとしては、大きく上記4つがあります。
【実装方法の検討】
TD JavaScript SDKをwebサイトに反映させる方法です。
- webサイトのHTMLに直接反映、実装する
- Tag Managerにて設定、反映し実装する
上記の両方のパターンに対応しております。また、Tag ManagerについてもGoogle/Adobe/Yahoo社が提供しているTag管理ソリューションでの管理実績がありますので、Tag Managerツールの利用有無に応じて実装方法の検討を頂きます。
※関連ドキュメントリンク
Google Tag Manager
Adobe Launch
【取得データ項目の検討】
TD JavaScript SDKにて取得するデータ項目の検討です。TD JavaScript SDKではデフォルトにて取得出来るデータ項目と、お客様のwebサイトや連携する外部ツールに応じて追加取得可能なデータ項目があります。実施を行う施策内容(広告連携/MA連携・・・)や分析に応じて、予め、追加取得を行うデータ項目を整理、検討を行っていただく必要があります。
※関連ドキュメントリンク
TD JavaScript SDK デフォルトにて取得するデータ項目
また、TD JavaScript SDKではユーザーを識別する識別子(Cookie ID)の発行も行っております。こちらの識別子についても、機能や特徴また昨今のCookie規制に対応した複数種類のCookieの発行が可能です。
※TD JavaScript SDKで発行可能なCookie IDの種類
Server-side 1st Party Cookieである「td_ssc_id」を発行するには、TD JavaScript SDKのみでは無く、お客様側のサーバー設定も必要となり、TD JavaScript SDK実装スケジュールに大きく影響するものとなりますので、早めの準備が必要です。
※関連ドキュメントリンク
Server-side 1st Party Cookieソリューション
【プライバシー対応の検討】
海外ではGDPR/CCPA、国内においても個人情報保護法の改正によりJavaScript SDKにて発行される「Cookie ID」及びCookie IDに紐づく情報の取得や管理、利用について大きな関心事となっております。特に、日本国内おいては個人情報保護法改正による具体的なガイドラインがこれからの状況となり、ユーザーからのオプトイン/オプトアウト、またはユーザーへの告知についてどこまで行えれば良いかを悩まれている状況かと思いますが、Treasure Data CDPとしては、上記の対応を行える機能及び外部ソリューションとの連携を進めており、具体的なガイドラインに応じて対応可能なよう準備を進めております。
対応方法としては、
- TD JavaScript SDKにてユーザー識別子(Cookie ID等)やイベントデータの送信を制御
- 外部のConsent Managementソリューションと連携し、Consent情報を管理
→TD JavaScript SDKにて取得、管理している情報のみを制御
→Consent Managementソリューションにて管理、制御しているデータをTreasure Data CDPへ連携 して管理、運用を実施
※OneTrsut / Gigya等の複数のConsent Managementソリューションと連携実績有り
※関連ドキュメントリンク
TD JavaScript Consent Extension
OneTrust Import Integration
Gigya Import Integration
また、トレジャーデータとしてTreasure Data CDPの利用企業様やトレジャーデータのマーケティング活動のなかでご質問を頂く内容や関連する情報については下記ページにて公開を行っております。
【外部ソリューションとの連携】
「取得データ項目の検討」「プライバシー対応の検討」においても触れましたが、TD JavaScript SDKを利用し、外部ソリューションとのデータ連携が出来ます。データ連携の具体的な内容としては、TD JavaScript SDKの追加データ項目取得機能(カスタムパラメーター)にて、外部のDSP/MAソリューションとのCookie Syncや、会員IDの取得、外部ソリューションで保持しているデータ項目の取得となります。
まとめ
3rd Party Cookie規制によりDSP/MA/パブリックDMPとのCookie Syncの影響もありますので、連携実装においては担当CSにご相談ください。また、最後となりますが「webサイトの閲覧やイベントログ」については既にGoogle Analytics等のソリューションにて既に取得、活用されているケースが多いと思いますが、TD JavaScript SDKにて取得するデータとの違い、使い分け、または連携しての活用等についてご相談頂くケースもありますので、こちらの詳細についてはまた別の機会や担当CSにお問い合わせを頂ければと思います。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。